fc2ブログ

「生娘をシャブ漬け」

このタイトルは最近ある外食企業の取締役が大学の「マーケティング」講座で述べたと話題になりました。

私、この言葉がどういう経緯で出てきたのかよく存じませんが、たとえば「マーケティング」とは対極の概念であると述べたならば、大いに賛同するところです。

「生娘」という言葉は日頃あまり見聞きしないのでコメントしませんが、「シャブ漬け」というのは、本人の自由意思でというよりは、次のような手段によることを含んでいるような気がします。
1.だまして使わせる
2.脅迫して使わせる

これ、いわゆる「フロント企業」ではあるのかもしれませんが、「カタギの企業」ならば、これをまっとうな「マーケティング」だとして語ることはあり得ないと思います。

でも、昭和の時代、私が勤めた「カタギの」企業でも[欠点隠し]は普通でした。
そこでは「あとあとトラブルになっても、売ってしまえばとりあえず業績」という社内文化でした。
まぁ、欠点とは特長の裏返しであったり、使い方次第で問題なかったりしますから、隠しても「だまして使わせる」わけではないという考え方もあります。
しかし、私自身はあとあとトラブルになって頭を下げに行ったり、徹夜で対策したりがメンドーなので、商品の欠点はあらかじめさらけ出すという手法でした。
なので、上司から「お前は売る気が無いのか!」と叱責されたことがあります。

では、[欠点隠し]無しで、だましも脅しもしないでどうやったら買っていただけるのでしょうか?
私の解は、次の3つでした。
1.[他社に類の無い]商品を作る
2.その商品の使い方を、欠点もその対策も含めてわかり易くまとめる
3.「2」を市場に広く伝える

これを実行してみると、次のような結果で、けっこう良いビジネスができました。
1.多少高くても買っていただける
2.欠点があっても承知で買っていただける
3.トラブルが発生しにくいので、手離れが良い
4.販売員が訪問したユーザーだけでなく、会ったこともないユーザーにも知らないうちに使っていただける

なので、私個人的には、これこそがローリスクハイリターンの「ビジネスの王道」でした。
でも、社内を見回して、同じ手法を採る人はほかに見当たりませんでした。
他の同僚諸君がこの手法を採らなかったのは、社内文化に抗うことができなかったためか、それとも真似できなかったのか今でも良くわかりません。
でも、それは昭和の話。
令和の今ならどうでしょうか?

ちなみに、件の外食企業の店舗では「だましたり脅したり」するようなことは無かったと思います。

コメントをいただける場合は、この記事のタイトルをクリックしてください。
この下の方に投稿フォームが開きます。

スポンサーサイト



コメント

Secret

最新記事
カテゴリ
プロフィール

理系男子

Author:理系男子
趣味も専門も電子回路という、画に描いたような理系男子ですが、世の中の「読みにくい取説」をなんとかできないものかと思い、自ら「書く側」になってしまいました。
 
 

アクセス数
カレンダー
08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR